ぽこあぽこ日記

あらゆることをびぼうろく

LION/ライオン 25年目のただいま《アマゾンプライムビデオ鑑賞》

 

今日のひとこと

 

じぶんの子どもが迷子になった経験ありますか?

 

一度だけあります。

大人や子供がたくさん遊ぶ真夏のプール。

2歳だった息子から目を離してしまって、たった30分でも生きた心地がしなかったこと覚えてます。自分を責めました。

もし5歳の息子が迷子になって25年間行方知れずになってしまったら…

そんなこと、とても想像できない*ぽこあぽこ*です。こんばんは。

 

さて

今日のひとことからそのまま本文へ。

先日アマゾンプライムビデオで視聴した「LION」の感想。

邦題は「ライオン 25年目のただいま」う~む…

いきなり余談ですが…

この邦題はちょっと、いただけません。

なぜ原題が「LION」なのか、観ているわたしたちは最後に知ることになります。

それなのに、LIONをカタカナにして副題をつけてしまうそのセンス…残念です。

タイトルに情報詰め込もうとするのはブログだけでいいんじゃないかな。

少なくともこの作品に関しては、読み手にわかるようなキャッチーなタイトルを選ぶ必要はまったくないと感じています。

 

実話をもとにした奇跡

本題に戻りますね。

ドラマチックな実話でした。映画のような実話。

オーストラリアで養子として育った男性が、じぶんのルーツを「グーグルアース」で探し当て、25年ぶりに実の母親と再会します。

この世の厳しさと

人間が本来持っている逞しさ

それを安全な場所から眺めているじぶん。

悲しいとか

感動するとか

人道的立視点から何かを訴えたくなるとか

そういうことではなく

ドキュメンタリーを淡々と観ているような感覚に近いです。

 

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瞳に地球が映る男の子

主人公であるサルーの子供時代を演じたサニー・パワール君という男の子

この男の子の瞳には人を惹きつける何かがあります。

作品の前半、トイレに行くのをガマンするほど惹きこまれてしまったのは

この小さな男の子から目が離せなくなってしまったから。

 

サニー・パワール

本作で映画初出演を果たす。ムンバイで家族と共に暮らし、恵まれない子供のための学校に通っていたところを、幼い頃のサルーを演じる子供を必死で探し回っていた製作スタッフに見出される。観る者の心を捉えて離さない澄み切った眼差しと、初めてとは思えない演技と存在感が絶賛され、ブロードキャスト映画批評家協会賞をはじめ数々の賞にノミネートされ、アジア太平洋映画賞を受賞する。(公式HPより)

 

生まれて数年の小さな男の子が、年齢を超越した人間の「しなやかな強さ」を見せてくれます。

成熟した魂を見せてくれます。

それが演技なのか?本人の素なのか?

演技の勉強などしたことのないふつうの男の子です。演技ではないでしょうね。

 

幼い子にとって考えられないことばかりのインド

とにかく、5歳の男の子にとってはあまりに残酷で過酷なことが起こり続ける。

この部分を、大人になったサルーが回想するのではなく

冒頭から前半にかけて小さな小さなサルーが主人公となって見せてくれます。

インドで迷子になる

これはニッポンのショッピングモールで迷子になるのとは次元が違う。

小さな可愛らしい5歳の子が25歳の青年のような真剣さで大人たちに必死に「故郷に帰りたい」と訴えても相手にされず邪険に扱われる。

ほんとうに、彼のひとつひとつの動き、表情がリアルです。

サルーは、迷子のきっかけとなった「回送列車に閉じ込められる」シーンでは走り回り泣き叫びますが、その後は一切涙を流していません。

主人公の持つ「運の良さ」は彼の柔軟な強さにあるのじゃないかと思いました。

インドでは毎年8万人の子供が行方不明になってしまうのだそうです。

そんな状況の中、養子として不自由なく育てられる運命となり、最終的には実の母親とも再会のできたサルーと

数千人の中から子役として抜擢され、サルーを演じて才能を開花させたサニー君には

何か共通する「運の良さ」を感じます。

  

www.youtube.com

 

まとめ

作品の冒頭で、サルーの年の離れた兄と小さなサルーが線路を歩いています。

ボロボロな服を着た真っ黒な顔で笑い合うふたりは貧しくても笑顔なのです。

そして、同じふたりの楽しそうなシーンに大人になったサルーが重なりあうように線路を歩くシーンでこの映画は幕を閉じます。

じぶんのルーツがわからず立ち止まっていた主人公が、再びこの先を歩いてゆこうとする未来を感じさせる最後でした。

実話では、サルーはインドの実の家に帰ったのだそう。

これがハッピーエンドなのか、わかりません。

彼は「LION」です。「幸せかどうか」は彼の尺度にはないのかもしれない。

本人の納得できる道を歩むことでしょう。

そして「運が良い人にはそれなりの理由がある」そう感じた作品です。

 

 

*ぽこ*

 

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