先日、調べものをしていたらだんだん煮詰まってしまい
気分転換に映画を観よう!とたまたま選んで観た作品が
思いもよらず気分転換になったのでびぼうろく。
公開当時は宮沢りえさんの演技が評判になったらしいですね。
覚えてない…というか知らなかったのが良かったのか
色メガネかけずに観ることができて面白かったです。
途中でスマホに手が伸びなかったもんね
これ↓↓↓↓
じぶんが観て感じたことを書きとめておきたいだけなので
あらすじや作品の紹介はするつもりないのですけど
もしかもしかネタバレしちゃう部分もあるかもなのでご承知おき下さい。
「テルマ&ルイーズ」と同じ匂いがした
ラスト15分。良かった。
特に主人公とベテラン行員との掛け合いからのシーンが真骨頂かなと。
序盤・中盤は「主人公が若い男に貢ぐために横領して道を外してゆく」
その過程をワイドショー的に観ている部分があるのですが
ラスト15分で決して善悪で捉えることのできない人間の成分というものを観ているじぶんに気付きます。
主人公も作品の空気も観ている側もベクトルは同じであり
きっと最後は
主人公が我に返り泣き崩れて後悔して
すべてが正気に戻るんだろうね…というところで
え?走って逃げるのかよ(ネタバレすんまそん)
これは。リドリー・スコットの作品のひとつ
テルマ&ルイーズ?
まさにそれと同じ匂いを感じました。
道を外した人間が最後まで刹那を貫き通そうとする姿は潔くてスカッとします。
まぁ。次の人生でまたやり直しなんですけどね
もうひとりの主人公が小林聡美だと思った
この作品、登場人物も光っていて
実は主人公役の宮沢りえさんと同じくらい重要なのが
ベテラン女子銀行員役の小林聡美さんだと個人的には断言したい。いやする!
じつは原作にはこの役は存在していないらしいのですが
それはあーりーえーなーいー
と断言できるくらい重要な役を担っていると思いました。
むしろ影の主人公だな。
このふたりが人間の表裏一体であり
ラストのふたりの掛け合いはまるでひとりの人間の中の葛藤のようでもあり
自由の怖ろしさというものをばしばし感じました。
小林聡美さんの「次の日のことを考えて徹夜が出来ない…定年したらやろうと思う」というようなセリフがあったのだけど。イイですね。
ホテルで若い男と遊びまくって豪遊するのも
あしたの仕事のことを考えて早く寝るのも
どちらも同じ人間のすることなのです。
「いっしょに行きますか」と小林聡美を誘う主人公
やっぱりこれもラストのシーンなんだけど
主人公が窓を割って逃げる前に小林聡美演じるお局行員に対する
いっしょに行きますか?
というセリフ。
=あなたの中にもわたしが存在しているのでしょう?
ということなのでしょう。
やはりこういうことをする人間というのは
道を外さなければ何か違うカタチで世に出るタイプなのかもなどと
どちらにしても家庭に収まって平凡に暮らすことは出来ないのかもしれないなどと
余計なことを思っていまいました。
あの旦那さん、何も知らずに蚊帳の外でちょっと気の毒です。
憧れますね…素直に憧れます。良い悪いは別にしてね。
彼女は完全に人生棒に振ってますけどその穴埋めは自分でしなければならない。
自己責任ですから。
ということで
ちょと煮詰まっていたわたしにとっては
うってつけな作品でした。
よし。現実に戻ってがんばろう。
*ぽこ*